EC事業を拡大したい企業にとって、自社が必要とする機能をECサイトに反映させることは、売上増加のために欠かせない施策の1つです。
しかし、必要な機能を装備したり、外部システム連携したりなど、フルスクラッチでECサイト構築するには多大なコストがかかります。
そこで本記事では、コストを抑えつつカスタマイズもできるパッケージ型ECシステムを中心に、ECサイト規模別におすすめECシステムを紹介します。
ECパッケージとは?
ECパッケージとは、ECサイトや通販サイト・ネットショップ運営に必要な機能を搭載したソフトウエアのことを指し、パッケージとして販売されており多くの企業から人気です。
パッケージ型のECカートを購入し、自社のサーバーに組み込んで活用したり、最近ではクラウド型のECパッケージも普及してきています。パッケージの購入を行うので、初期費用はかかりますがその後の運用コストは比較的低く抑えられる傾向です。
ECカートにはパッケージ型以外にも、クラウドを利用するASP型やゼロからオリジナルカート機能を構築するフルスクラッチ型などがあります。
ASP型は月額課金制でクラウド上のソフトウエアを利用するタイプなので、自社でサーバーを用意する必要がありません。機能のアップデートなども基本的に自動で行われます。
それに対して、フルスクラッチ型はゼロからシステム構築を行うので、開発料金や時間をかけられる企業向けのカートであり、独自の販売手法を行いたい場合に適しています。ASP型とフルスクラッチ型の中間にあるのが、パッケージ型と言えるでしょう。
おすすめECパッケージ
今すぐ「おすすめECパッケージ」の詳細を知りたい方は、以下のリンクをクリックして各商品をご参照ください。
【小〜中規模向け】
- EC-CUBE
- 楽楽リピート
- リピストX
- サブスクストア
- ecforce
- メルカート
- ショップサーブ
- futureshop
【中〜大規模向け】
- 通販マーケッターEight!
- コマース21
- ecbeing
- EC-ORANGE
- SI Web Shopping
- W2 Unified
- ebisumart
まずは、各製品を一覧で比較したい方は、以下を読み進めてください。
【比較表】ECパッケージおすすめ一覧
主要なパッケージ型ECサイト構築システム15選について、搭載機能の幅、カスタマイズ性、サポート体制、価格の観点で比較しました。自社のニーズに合うサービス選定の参考にしてください。
【小〜中規模向け】パッケージ型ECシステム
製品名 | 特徴 | 料金(目安) |
EC-CUBE | ・国産オープンソース型 ・機能拡張や独自カスタマイズがしやすい ・コミュニティも活発 |
無料 ※サーバー・ドメイン等の実費は別途 |
楽楽リピート | ・定期購入/リピート通販に特化 ・導入支援があり、初心者も扱いやすい ・健康食品や美容商材で実績多数 |
月額 49,800円〜(重量課金なし) |
リピストX | ・D2C/単品通販向け ・LP一体型やチャット形式注文フローなど転換率アップ機能が強み |
要問い合わせ |
サブスクストア | ・定期通販/サブスク特化のクラウド型 ・顧客分析やステップメールなど機能豊富 ・大企業含む導入実績多数 |
初期 69,800円〜 月額 49,800円〜 |
ecforce | ・D2Cブランド運営から生まれたノウハウを搭載 ・LP作成や会員管理、分析機能が充実 |
要問い合わせ |
メルカート | ・「ecbeing」をベースにしたクラウド版 ・短期間で本格ECを実現しつつ、中長期的な拡張も可能 |
初期 190,000円〜 月額 59,000円〜 |
ショップサーブ | ・総合ECサービス ・リピーター施策やマーケティング支援が豊富で、サポート体制も充実 |
開通料 30,000円〜 月額 20,000円〜 |
futureshop | ・ライブコマースやサブスクに対応 ・プランが多く、ビジネス規模に合わせた選択が可能 |
初期 22,000円〜 月額 24,000円〜 |
各サービスの詳細については「【小〜中規模向け】パッケージ型ECシステムおすすめ8選」で紹介しています。
【中〜大規模向け】パッケージ型ECシステム
製品名 | 特徴 | 料金(目安) |
通販マーケッターEight! | ・実務知見を反映した統合EC ・定期通販/オムニチャネルに強く、手厚い伴走サポートが好評 |
要問い合わせ |
コマース21 | ・大手企業の大規模EC実績多数 ・ソースコード開示型で、高度なカスタマイズ・追加開発が可能 |
要問い合わせ |
ecbeing | ・国内シェアNo.1 ・標準機能が1,000以上あり、大規模EC構築の実績・ノウハウが豊富 |
要問い合わせ |
EC-ORANGE | ・モール/BtoB/会員制ECなど多彩なモデルに対応 ・ヘッドレス構成で柔軟なUX設計が可能 |
要問い合わせ |
SI Web Shopping | ・25年以上の実績 ・ソース公開+高拡張性で、多様な業種業態の大規模ECに対応可能 |
要問い合わせ |
W2 Unified | ・1,000以上の標準機能 ・OMOや在庫一元管理にも強く、専任サクセス担当が導入後も支援 |
要問い合わせ |
ebisumart | ・SaaS型だがカスタマイズ可能 ・BtoC/BtoB/モール展開を1プラットフォームで実現 |
要問い合わせ |
各サービスの詳細については「【中〜大規模向け】パッケージ型ECシステムおすすめ7選」で紹介しています。
【小〜中規模向け】パッケージ型ECシステムおすすめ8選
小規模から中規模のEC事業者に適したパッケージ型ECプラットフォームとして、以下の8つを紹介します。
- EC-CUBE
- 楽楽リピート
- リピストX
- サブスクストア
- ecforce
- メルカート
- ショップサーブ
- futureshop
低コストで導入しやすく、マーケティングやリピート販売支援など必要な機能が揃ったサービスが中心です。
EC-CUBE(株式会社イーシーキューブ)
EC-CUBEは国内発のオープンソース型ECパッケージで、自社サーバーにインストールして利用します。基本的なオンラインショップ機能がひと通り備わり、プラグインで機能拡張も可能です。
ソースコードが公開されているためカスタマイズ性が非常に高く、独自デザインや機能追加にも柔軟に対応できます。開発コミュニティや導入支援を行うパートナー企業が多く存在し、サポート体制も比較的整っています。
国内で数千以上の導入実績があり、ユーザーコミュニティで情報共有が盛んな点も安心材料です。ライセンス費用は無料で始められる反面、環境構築やセキュリティ対応など保守作業も基本的に自社で行う必要がある点に留意しましょう。
料金・費用 | 無料(※サーバー・ドメイン・SSL等は実費) |
サポート | よくある質問・開発コミュニティなど |
公式サイト | https://www.ec-cube.net/ |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
楽楽リピート(株式会社ネットショップ支援室)
「楽楽リピート」は定期購入やリピート通販ビジネスに特化したECシステムです。特に、美容・健康食品分野で豊富な導入実績があります。
化粧品や健康食品などリピート商材のEC運営ノウハウを基に開発されており、定期コース管理や顧客ランク機能などリピーター獲得に役立つ機能が充実しています。
初心者でも扱いやすい管理画面からECサイト構築が可能で、LP一体型の購入ページやカゴ落ち防止の仕組みなど、販売促進の工夫も備わっています。
また、煩雑になりがちな受注処理や在庫管理も自動化され、専門知識がなくても効率的に運営業務を進められます。月額費用は約5万円からと比較的低コストで利用でき、導入時の設定支援や運用中のフォローも受けられます。
小〜中規模事業者が定期通販を始める際に適したサービスと言えるでしょう。
料金・費用 | 月額:49,800円〜(※重量課金なし) |
サポート | 問い合わせ |
公式サイト | https://raku2repeat.com/ |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
リピストX(株式会社リピスト)
「リピストX(クロス)」はD2Cや単品通販に特化したECプラットフォームです。従来の「リピスト」の後継にあたり、累計1,700社以上の支援実績から得たノウハウをもとに開発されています。
新規顧客の獲得からリピート購入促進までワンストップで対応できる豊富な標準機能を搭載し、LP一体型の購入フォームやチャット形式の注文フローなど、コンバージョン率向上の工夫が随所に盛り込まれています。
定期購入サイクルの柔軟な設定やアップセル・クロスセルを促す仕組みも備えており、顧客単価とLTV最大化に貢献します。加えて、広告チャネル別のLTV集計など高度な分析機能も備わっています。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | 問い合わせ |
公式サイト | https://rpst.jp/ |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
サブスクストア(テモナ株式会社)
「サブスクストア」は定期通販・サブスクリプション特化型のクラウドECシステムです。大企業からスタートアップまで累計1,000社で導入されており、業界トップクラスのシェアを誇ります。
定期購入に必要な機能(定期管理、継続課金、マイページ変更など)から、顧客分析・広告効果測定・ステップメール配信といったマーケティング機能まで網羅しているのが特徴です。
顧客ごとの購買回数や地域・年齢別の分析機能も備え、継続率向上の施策立案に役立ちます。また、専門のカスタマーチームが電話やメールによる無料・無制限のサポートを提供し、導入後の売上拡大をフォローしてくれます。
初期費用・月額費用はいずれも比較的リーズナブルで、定期通販ビジネスを手厚く支援してくれるサービスです。
料金・費用 | 初期費用:69,800円〜(税抜) 月額費用:49,800円〜(税抜) |
サポート | ヘルプページ・電話・メールなど |
公式サイト | https://subscription-store.com/ |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
ecforce(株式会社SUPER STUDIO)
「ecforce」は数多くのEC/D2Cブランドを運用する株式会社SUPER STUDIOが自らのノウハウを結集して開発したECプラットフォームです。
ECサイトの立ち上げ・運営に必要な機能を豊富に備えており、ドラッグ&ドロップでLP一体型のランディングページを簡単に作成できる柔軟なサイト構築機能も特徴です。
顧客管理や会員ランク機能、ポイントシステムなどリピート施策に欠かせない機能もあり、自社のビジネスモデルに合った環境を構築できます。また、マーケティング分析にも長けており、流入経路別のCVRや継続率を可視化して施策改善に活かせます。
購入完了ページから別商品の提案を行うアップセル・クロスセル機能やセット販売機能も充実しており、顧客単価アップにもつなげやすいでしょう。
料金・費用 | 資料ダウンロード |
サポート | サポートサイト・FAQサイト・メール・電話など |
公式サイト | https://ec-force.com |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
メルカート(株式会社エートゥジェイ)
「メルカート」は、ECパッケージ国内シェアNo.1の「ecbeing」をベースに誕生したクラウドECサイト構築プラットフォームです。
ecbeingの標準機能(販促・顧客管理・高度な分析機能など)をクラウド上で手軽に利用でき、初期導入のハードルを下げています。定期的な無料バージョンアップにより常に最新機能が提供されるため、トレンドに合わせたEC運用が可能です。
さらに、強固なセキュリティ環境が整備されており、重要な顧客データや決済情報も安全に管理できます 。サポート体制も充実しており、導入前の設計相談からサイト公開後の運用まで専任のカスタマーサクセスチームが継続支援します。
低コスト・短期間で本格的なECサイトを立ち上げられ、中長期的には本家ecbeingへの移行も視野に入れられる柔軟性を備えたサービスです。
料金・費用 | 初期費用:190,000円〜 月額費用:59,000円〜 |
サポート | 専用チーム、ヘルプデスクなど |
公式サイト | https://mercart.jp |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
ショップサーブ(株式会社Eストアー)
「ショップサーブ」は総合ECサイト構築サービスです。20年以上の提供実績があり、中小規模から年商数十億円規模のサイトまで幅広く採用されています。
ショッピングカートや決済、在庫管理といった基本機能に加え、リピート販売を促進する機能やマーケティング支援ツールも豊富です。D2C事業に欠かせないリピーター顧客育成に強みを持ち、定期購入やまとめ買い割引、会員向けクーポン配布などの施策が簡単に実施できます。
専任サポートチームによる監視・サポート体制も整っており、小〜中規模ECの運営を技術面からしっかり支えてくれるプラットフォームです。
料金・費用 | 開通料:30,000円〜 利用料:月額20,000円〜 |
サポート | 問い合わせ |
公式サイト | https://shopserve.estore.jp |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
futureshop(株式会社フューチャーショップ)
「futureshop(フューチャーショップ)」は、最新のEC機能が豊富なサービスです。
商品点数や事業規模に応じて小規模向けから実店舗連携可能な大規模向けまで複数のプランが用意されており、事業規模に合わせて選択できます。標準でライブコマース機能やサブスクリプション販売機能にも対応しています。
低コストで開始でき、成長に応じてプランや機能を柔軟に拡張できるため、中長期的なスケールにも対応可能です。利用企業向けの無料学習プログラムも提供されており、運営担当者のスキルアップ支援も手厚くなっています。
料金・費用 | 初期費用:22,000円〜月額費用:24,000円〜 |
サポート | 電話・メール |
公式サイト | https://www.future-shop.jp |
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【中〜大規模向け】パッケージ型ECシステムおすすめ7選
ここからは、中規模から大規模のEC事業者に適したパッケージ型ECプラットフォームとして、以下の7つを紹介します。
- 通販マーケッターEight!
- コマース21
- ecbeing
- EC-ORANGE
- SI Web Shopping
- W2 Unified
- ebisumart
大量の商品データやアクセスに耐えうるスケーラブルなシステム基盤を持ち、自社業務に合わせた細かなカスタマイズが可能な製品が中心です。
既存システムとの連携やオムニチャネル対応など、大規模EC運営に必要な機能を包括的に備えたパッケージを選びましょう。
通販マーケッターEight!(株式会社東通メディア)
「通販マーケッターEight!」は実際の通販現場の声を反映して設計されており、顧客管理やリアルタイム連携、OMOなどの最新機能や柔軟なカスタマイズ性、支援実績による充実したサポート体制も網羅しています。
機能詳細では定期通販に強いフォーム一体型LPやアップセル・クロスセルなどのCMS機能に加え、細かく設定できる定期配送設定や効果計測など柔軟性の高い機能が揃っています。
実際の事例でも医薬品通販企業では立ち上げから5年で年商100憶の達成など、売上規模10億~500億まで成長し続けることが可能なカスタマイズ性とサポート体制を兼ね備えたシステムです。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | メール(24時間365日) 電話担当営業およびSEによる個別サポートとサポートセンターによる包括的なサポート |
公式サイト | https://2ma-eight.com |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
コマース21(株式会社コマースニジュウイチ)
「コマース21」は大規模ECサイト構築にも対応できるパッケージで、1999年創業の老舗ベンダーによる信頼性の高い製品です。
国内大手企業を中心に300社以上の導入実績があり、多数の大規模プロジェクトで培ったノウハウが凝縮されています 。
特徴はカスタマイズの自由度が非常に高い点で、ライセンス契約企業にはソースコードが開示されるため、自社エンジニアや外部ベンダーによって自由に機能改修・追加開発を行うことが可能です。
そのため特殊な業務フローや独自サービスにも柔軟に対応でき、唯一無二のECサイトを構築できます。
大手企業の厳格な要件に応えてきた実績から、ドキュメント整備やテスト体制も万全で、堅牢なシステム運用が期待できます。大規模かつ独自性の高いEC展開を目指す企業にとって有力な選択肢です。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | 問い合わせ |
公式サイト | https://www.commerce21.co.jp |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください
ecbeing(株式会社ecbeing)
「ecbeing(イーシービーイング)」は国内シェアNo.1を誇る大手企業向けECパッケージです。
中堅・大企業のBtoCサイト構築向けに提供されており、顧客カルテ、売上分析、レコメンドなどEC運営に必要な機能が標準で1,000種類以上実装されています。
そのため基本的な販売機能はカスタマイズ不要ですぐに利用開始でき、蓄積された豊富なノウハウを活かしたマーケティング支援機能も充実しています。
分析から施策実行までワンストップで行えるマーケティングオートメーション機能を備えている点が強みで、データに基づくPDCAサイクルを高速に回すことが可能です。
導入には個別見積もりが必要ですが、豊富な機能群と実績から大規模EC構築の定番とも言える存在です。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | 担当プロジェクトマネージャーがサポート継続 |
公式サイト | https://www.ecbeing.net |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
EC-ORANGE(株式会社エスキュービズム)
「EC-ORANGE(オレンジ)」はパッケージ型ECプラットフォームで、マルチテナント型のショッピングモールやBtoBサイト構築にも対応した汎用性の高さが特徴です 。
ショッピングモール型EC、メーカー直販、会員制ECサイトなど多様なモデルを標準機能でサポートし、基幹システムや他モールとのリアルタイム連携にも強みを持ちます。
また、フロントエンドとバックエンドを切り離したヘッドレスアーキテクチャを採用しており、スマートフォンアプリや他チャネルとの統合など柔軟なUX設計ができます。
大量アクセス・大量受注にも耐えうる高い安定性と、安全性を重視した設計で、大規模なトラフィック下でも快適に運用できると定評があります。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | 問い合わせ |
公式サイト | https://ec-orange.jp |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
SI Web Shopping(株式会社DGコマース)
「SI Web Shopping」は、25年以上の開発・導入実績を持つ信頼性の高い製品で、1,100サイト以上の構築実績から得たノウハウが反映されています。
柔軟なカスタマイズ性と高い拡張性により、業種業態固有の要件にも対応可能で、必要な機能の追加や調整を柔軟に行えます。
内製化を支援するためのプログラムも整備されており、導入企業のエンジニアが自社で開発を進められるようサポート体制が敷かれています。
堅牢なシステム基盤と豊富なAPI群を備え、外部システムとの連携やDX推進にも適したオープンアーキテクチャです。大規模ECサイトの構築・リプレイスを検討する際には、有力な選択肢となるでしょう。
料金・費用 | 問い合わせ |
サポート | 保守サポートページ・担当SE個別相談 |
公式サイト | https://siws.dgbt.jp |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
W2 Unified(W2株式会社)
「W2 Unified」は大規模ECプラットフォームで、1,000以上の標準機能と高いサイトデザイン自由度を兼ね備えています。
豊富な機能セットを活かして多彩なカスタマイズに対応できるのが特徴で、標準機能だけでも通販業務のあらゆるシーンをカバー可能です。
オムニチャネルやOMO(Online Merges with Offline)にも対応しており、実店舗のポイント統合や在庫一元管理、店舗受取(BOPIS)などリアルとネットを融合した柔軟な施策が展開できます。
また、将来的なシステム拡張にも柔軟に対応できる仕組みが整っており、導入企業ごとに専任のカスタマーサクセス担当が付いて運用面を手厚く支援してくれるため、大規模プロジェクトでも安心して運営を任せられます。
堅牢なインフラ環境により大量アクセスにも耐え、長期的なEC事業拡大を支える統合プラットフォームです。
料金・費用 | 資料ダウンロード |
サポート | カスタマーサクセスチームによる継続サポート |
公式サイト | https://www.w2solution.co.jp/w2_unified/ |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
ebisumart(株式会社インターファクトリー)
「ebisumart(エビスマート)」はSaaS型のクラウドECプラットフォームです。
パッケージソフトの自由度とクラウドサービスの利便性を両立した「カスタマイズ可能なSaaS」として位置付けられており、BtoCはもちろんBtoBやショッピングモール型サイトの構築にも対応しています。
受注・在庫・会員管理からプロモーションまで幅広い機能を網羅し、SaaS型でありながら顧客ごとの要件に合わせたカスタマイズ開発にも対応できるため、アップデートによる最新機能提供と独自機能の両立を実現しています。
大規模なデータ処理や外部サービス連携にも強く、複雑なEC運営業務の自動化にも効果を発揮します。クラウド基盤上で運用されるためシステム保守の負担が小さく、安心して長期利用できる点もメリットです。
料金・費用 | 資料請求・見積もり |
サポート | サポートページ・メール・電話など |
公式サイト | https://ebisumart.com/top.html |
※詳細は各サービスの最新情報をご確認ください。
ECパッケージの選び方・ポイント
自社に最適なECパッケージを選ぶとき、以下のポイントに沿って比較検討することで、自社のビジネスモデルに合ったシステムを見極めることができます。
- 自社が必要としている機能があるか
- カスタマイズ性・拡張性があるか
- サポート体制が万全か
- セキュリティ対策は十分か
- 導入コストとランニングコストはどれくらいか
これら5つのポイントについて、ここから解説します
自社が必要としている機能があるか
まずは、自社のECサイトに必要不可欠な機能を洗い出し、それらを標準搭載しているパッケージかどうか確認しましょう。
商品登録や注文管理といった基本機能だけでなく、ポイントやクーポン、定期購入、分析ツールなど、必要としている機能が標準搭載されているかをチェックします。
たとえば、定期購入モデルのビジネスであれば「定期課金」や「サブスクリプション管理機能」が必須です。
各パッケージごとに得意分野がありますので、製品資料や公式サイトを通じて機能一覧を比較し、自社の要件にマッチするか評価します。必要な機能がオプション扱いの場合、その追加費用や実装難易度も考慮しましょう。
特に、コア業務に直結する機能は標準搭載されていることが望ましいです。仮に、追加開発になると時間とコストが余計にかかる点には注意してください。
カスタマイズ性・拡張性があるか
自社独自のビジネスモデルや業務フローに対応するには、ECパッケージのカスタマイズ性も重要なポイントです。
オープンソース型やソースコード開示型のサービスであれば、自社エンジニアや外部ベンダーによって自由に機能改修・追加開発ができます。カスタマイズの自由度が高ければ、将来の事業拡大や戦略変更にも柔軟に対応できるでしょう。
一方、ASP/SaaS型サービスではプログラムの直接改変はできないものの、豊富なAPI連携やプラグイン拡張によって必要な機能を補えるケースもあります。自社にIT開発リソースがある場合は内製のしやすさを、開発リソースが乏しい場合は提供ベンダーやパートナー企業によるカスタム対応範囲を確認しておきましょう。
なお、極端なカスタマイズはアップデート適用が難しくなる可能性もあるため、標準機能とのバランスも考慮してください。
サポート体制が万全か
ECサイトは24時間稼働するため、トラブル発生時に迅速な対応が受けられるサポート体制は欠かせません。パッケージ提供ベンダーによる電話・メールサポートの有無や受付時間、緊急障害時の対応プロセスを事前に確認しておきましょう。
大規模向けパッケージでは専任のサポートチームやカスタマーサクセス担当が付くケースもあり、運用面で心強いパートナーとなります。
また、導入前のコンサルティングやデータ移行支援、導入後の定期的なレビューや追加提案など、単なる問い合わせ対応に留まらない包括的な支援が受けられるかも比較ポイントです。
オープンソース型の場合は公式のサポートはなくコミュニティ頼りになるため、信頼できる開発パートナーと保守契約を結んでおくと安心でしょう。長期的に安定運用するためにも、サポート体制の充実度は契約前にしっかり確認しておきます。
セキュリティ対策は十分か
顧客の個人情報や決済情報を扱うECサイトでは、セキュリティ対策は最優先事項です。PCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)やISO 27001などの基準に準拠しているか確認しましょう。
また、SQLインジェクションやXSSなど一般的な脆弱性への対策が講じられているか、セキュリティパッチが定期的に提供されるかも重要です。
IPA(情報処理推進機構)の「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」でも、ECサイトにセキュリティ対策を実施する重要性が強調されています。
自社サーバーで運用する場合は、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の導入や通信の暗号化(SSL/TLS)など、多層的な防御策を講じて安全性を高める必要があります。
提供ベンダーやホスティング事業者がどこまでセキュリティ対応してくれるかも確認し、安心してECサイトを運営できる環境を整えましょう。
導入コストとランニングコストはどれくらいか
最後に、初期導入費用とランニングコストのバランスも判断基準となります。
パッケージ型ECシステムは、高機能になるほど初期ライセンス費用や開発費用が高額になりがちです。オープンソース型は初期費用を抑えられる一方で、サーバー運用や開発委託費用が別途かかります。
逆に、SaaS型は初期負担が小さい反面、月額の利用料が継続して発生します。取引規模や売上高に応じた従量課金やプラン料金となるサービスも多いため、事業計画に沿って費用を試算することが重要です。
また、事業拡大による費用増加やプラン変更の柔軟性についても確認しておきましょう。
総コストを正確に把握した上で、自社の予算や成長見込みに合ったコストパフォーマンスが得られるか、かかる費用に見合う効果(ROI)が得られるか、なども合わせて検討することが必要です。
最適なシステムを選び売り上げを最大化
ECパッケージは、自社のビジネスモデルや規模に合ったものを選ぶことで、その真価を発揮します。今回比較したように、小規模向けから大企業向けまで様々な製品があり、それぞれ機能や強みが異なります。
自社に最適なシステムを導入すれば、ECサイト構築にかかる手間を大幅に削減できるだけでなく、豊富な機能を活用して売上拡大や業務効率化を図ることが可能です。
ぜひ本記事の比較ポイントを踏まえて候補を絞り込み、必要に応じて各サービスのデモやトライアルを試しながらベストなECパッケージを選定してください。適切なパッケージを導入してECサイトを強化し、顧客満足度の向上と売り上げの最大化につなげましょう。