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近年、ECサイト運営に取り組む企業も増えてきており、参入ハードルも下がってきています。

しかし、ECサイトは立ち上げて終わりではなく、日々の運用も重要なポイントで、ECサイト運営には専門的なスキルや多くのリソースが必要です。

そこで本記事では、ECサイト構築・運用に関する外注費用の相場、外注できる業務、外注するときのポイントなどをお伝えします。

ECサイト外注費用の相場

ECサイト外注費用の相場

ECサイトを外注する際の費用は、サイトの規模や機能、運用体制などによって大きく変動します。

たとえば、初期構築にかかるコストだけを見ても、ASP型のサービスを活用するのか、オープンソースを用いた開発にするのか、あるいはパッケージ型やフルスクラッチ開発を選択するのかによって予算感は大きく異なります。

また、サイトの立ち上げに必要なデザイン・システム構築以外にも、商品登録や在庫管理、顧客サポートなど運営面における外注費用も考慮しなければなりません。

さらに、ECサイトは公開後も継続的な保守・改善が必要となるため、長期的に見たコストを正確に把握することが大切です。

自社のリソース状況や予算規模に応じて、どの工程を外注するかを細かく検討すれば、余計な費用を抑えつつ効率的にサイトを運営できるでしょう。

ECサイト構築の外注費用

ECサイト構築における外注費用は、主にサイト規模と採用する開発手法によって左右されます。

依頼内容 費用(目安) 構築方法
費用を抑えて依頼 10〜100万 ・ASP型
・オープンソース型
独自ECサイト制作の依頼 100〜500万 ・オープンソース型
・パッケージ型
大規模ECサイト制作の依頼 500万以上 ・オープンソース型
・パッケージ型
・フルスクラッチ

たとえば、ASP型やオープンソースを活用して費用を抑えつつ依頼する場合は、10万円から100万円程度が目安とされることが多いです。

低コストで始められる反面、デザインや機能面でカスタマイズの自由度が限定されることもあるため、要件に合致しているかを事前に確認しておきましょう。

次に、独自のデザインやシステムを組み込みたい場合は、100万円から500万円程度が一般的な相場です。オープンソースやパッケージ型をベースにしつつ、大幅に手を加えることで、自社のブランドイメージや運用フローに合致した仕組みを構築できる点にメリットがあります。

一方、大規模サイトや特殊な機能を求める企業では、500万円を超えるフルスクラッチ開発に踏み切るケースもあります。

たとえば会員機能が複雑なECや、ビジネスモデル自体が特殊な場合、他社製品では代替が難しいため、完全にカスタムメイドのシステムが必要になります。

商品登録の外注費用

商品登録の外注費用は、登録件数や作業内容の詳細によって大きく変わります。

一般的には1商品あたり100円から230円が相場とされており、単純な商品情報の入力や画像のリサイズだけで済む場合は100円程度で依頼できるケースが多いです。

作業内容 1件あたりの費用(目安)
商品情報の入力、画像のリサイズ 100円
商品情報の入力、画像のリサイズ、写真撮影 230円
商品情報の入力、画像のリサイズ、紙媒体のデータ化 500円

写真撮影を含む商品画像の制作や、詳細な原稿作成を伴う場合には230円程度まで上昇することもあります。

さらに、紙媒体のデータをデジタル化しながら登録するなど手間のかかる作業を追加すると、1商品あたり500円程度まで費用が上がることもあるため、依頼内容とコストのバランスを事前に明確にしておくことが大切です。

また、時給制やパック料金を提供する外注先も増えており、たとえば時給1,300円から2,000円程度や、2万円で100商品までといったプランが存在します。

これらの料金プランをうまく活用すれば、大量商品や一時的な繁忙期にも柔軟に対応できるでしょう。

商品登録はECサイトの「顔」ともいえる重要な業務ですので、作業スピードだけでなくクオリティ面の確認や修正対応の可否についても、外注先としっかり取り決めを行うことが成功のポイントになります。

ECサイト運営業務全体の外注費用

ECサイトの構築や商品登録だけでなく、ECサイト運営も外注することができます。費用体系は「月額固定」と「成果報酬」が一般的です。

  • 月額固定型の場合:30万円〜
  • 成果報酬型の場合:売上の10〜25%

サイトの運営全般を外注する場合、一般的には月額30万円以上の固定費がかかるケースが多く見られます。これは、サイト更新や商品登録、在庫管理、顧客対応などをまとめて依頼するため、人件費や管理費が継続的に発生するためです。

一方、売上の10%から25%程度を報酬とする成果報酬型の料金モデルも存在し、外注先が売上アップにコミットしてくれる一方で、成功報酬が大きくなる場合には支出が大きくなるリスクも考慮が必要です。

ECサイトの運営業務は多岐にわたるため、単に費用面だけでなく、担当者との連携体制やコミュニケーション頻度、提案力なども重要な比較ポイントとなります。

特に、サイトの分析やマーケティング施策を含む「運営代行」まで視野に入れたい場合は、より包括的なサポートを行う外注先を選ぶことが肝心です。

また、運営代行の見積もりをより具体的に知りたい場合は「通販マーケッターGrowth!」などでシミュレーションを依頼する方法もあります。

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自社のビジネス規模や目標売上、必要なサービス範囲を事前に整理し、長期的に一緒に成長できるパートナーを見つけることで、外注費用に見合った成果を得られるでしょう。

ECサイト外注の料金体系

ECサイト外注の料金体系

ECサイトを外注する場合、料金体系は大きく分けて「固定報酬型」「成果報酬型」「複合型(固定+成果)」の3種類に分類されます。

それぞれの仕組みによってコスト構造だけでなく、外注先との関係性やコミュニケーション方法が異なるため、自社がどのような目的やリソース状況で外注を検討しているのかを明確にしておくことが不可欠です。

いずれの料金体系を選ぶにせよ、外注先と達成目標や評価指標(KPI)をしっかりと共有し、報酬の算定方法や支払い条件を事前に細かく取り決めることが大切です。

外注コストの高さだけに目を向けるのではなく、長期的に得られる利益やリピート率、顧客満足度向上など多面的な視点で検討することで、最適な料金プランを選択しやすくなるでしょう。

固定報酬型の特徴

【特徴】

・売上や成果に関わらず、あらかじめ決められた金額を外注先に支払う料金体系
・外注先との契約で定めた業務範囲に対して、毎月一定の報酬が発生

【メリット】

・キャッシュフローの計画が立てやすく、予算管理が容易
・業務範囲が明確で、長期的な契約に適している

【注意点】

・外注先が積極的に業務に取り組むインセンティブが働きにくい可能性も
・外注先との密なコミュニケーションを通じて、モチベーションを高めていく工夫が必要

固定報酬型は、売上や成果にかかわらず毎月一定の金額を支払う料金体系です。たとえば「月額◯万円」といった形で契約を結び、事前に取り決めた業務範囲に対して外注先が継続的に対応するスタイルになります。

この形態のメリットとしては、予算管理が容易であることが挙げられます。毎月の支出額が固定されているため、事業計画の策定やキャッシュフローの見通しを立てる際に安心感があるでしょう。

また、業務範囲が明確化されており、デザイン更新や商品登録、在庫管理などを包括的に依頼することで、社内メンバーは戦略立案や他の業務に注力できます。

一方、デメリットとしては、売上や結果が伸び悩んだとしても一定額を支払わなければならないという点が挙げられます。外注先からすると、安定収入が得られる形になるため、モチベーションや成果へのコミットメントが下がるリスクも否めません。

こうした状況を避けるためには、外注先との定期ミーティングを設けて成果指標を共有し、目標達成のための改善提案やタスク進捗をこまめに確認するなど、継続的なコミュニケーションが重要となります。

成果報酬型の特徴

【特徴】 ・成果報酬型は、売上やKPIの達成率に応じて、外注先に報酬が発生する料金体系
・成果の測定方法や報酬の算定基準を明確に定める必要がある
【メリット】 ・外注先は積極的に業務に取り組むインセンティブが働く
【注意点】 ・売上が伸びない場合のリスクを外注先が負う
・外注先の採算が取れなくなる可能性がある

成果報酬型は、売上や集客数などのKPI達成度合いに応じて報酬が変動する料金体系です。外注先にとっては、売上を上げれば上げるほど報酬が増えるため、主体的に施策を提案・実行する強い動機付けになるでしょう。

具体的には「売上が一定額を超えた段階で◯%の報酬を得る」といった仕組みが多く、成功報酬型とも呼ばれます。

この方式のメリットは、初期コストを抑えながら成果にコミットしてもらえることです。売上が伸び悩むフェーズでは外注費用も低く抑えられるため、リスクを軽減できます。

しかし一方で、外注先が期待するほどの成果を出せなかった場合には、報酬が少なすぎて採算が合わなくなり、契約が短期で終了してしまう可能性があります。企業側としては、売上が急増した場合には報酬も増大し、結果的に固定報酬型よりも費用が高くなるケースも考えられるでしょう。

こうしたリスクとリターンを踏まえ、契約時には成果の定義と測定方法、報酬を算定するタイミングなどを細かく設定しておくことが不可欠です。

また、成果報酬を得るために短期的な施策だけに注力してしまい、ブランド価値の向上や顧客ロイヤルティといった長期的成果がおろそかになるリスクを防ぐために、契約書や指標設定で中長期視点を盛り込む工夫も求められます。

複合型(固定報酬+成果報酬)の特徴

【特徴】

・固定報酬と成果報酬を組み合わせた料金体系
・固定報酬と成果報酬の割合設定や、成果の測定方法など、外注先との契約を細かく取り決める

【メリット】

・固定報酬で外注先の基本的な活動を担保しつつ、成果報酬でモチベーションを高められる

【注意点】

・料金体系が複雑になりやすいことが課題
・透明性の高いコミュニケーションを通じて、双方が納得できる契約内容を構築することが求められる

複合型は、固定報酬と成果報酬を組み合わせたハイブリッドな料金体系であり、それぞれのメリットをバランス良く取り入れられる点が特長です。

具体的には「基本月額◯万円+売上に応じたボーナス◯%」といった形で設定されることが多く、外注先の最低限の稼働コストを確保しつつ、成果に合わせた報酬アップを見込めます。

この方式を採用すると、企業側は予算管理と成果追求の両面を同時に実現できるため、キャッシュフローに大きな変動が起きにくくなるのが利点です。一方、外注先としても基本報酬が保証されるため、安定した運営体制を築きながら売上アップにコミットするインセンティブを維持できます。

ただし、成果報酬の算定基準が明確でない場合や、契約内容が複雑になりすぎる場合には、双方の認識に食い違いが生じやすくなるリスクも否めません。契約時には、どの範囲を固定報酬とし、どの指標で成果報酬を算定するかなど、細かな取り決めを行うことが非常に重要です。

月次レポートや定例ミーティングを通じて、「目標の達成率」「成果報酬の発生条件」「施策の方向性」などをこまめに擦り合わせることで、長期的なパートナーシップを築きやすくなるでしょう。

外注で任せられる業務内容と対応範囲

外注で任せられる業務内容と対応範囲

ECサイトの運営は、多くの業務が複雑に絡み合うため、外注できる範囲も非常に幅広く存在します。

依頼できる主なECサイト業務は、以下になります。

  • ECサイト構築
  • 商品登録(ささげ業務)
  • 商品管理(在庫管理)
  • 集客(マーケティング)
  • 受注管理
  • 顧客サポート
  • 発送業務

最初は、必要に応じて一部業務だけ外注し、成果や運用方法を確認しながら段階的にアウトソース範囲を拡大するなど、柔軟なアプローチをとるのも効果的でしょう。

ECサイト構築

ECサイト構築を外注する場合、ASP、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチといった方法の中から、ビジネス規模や予算、求める機能性などに応じて最適な手段を選ぶことが重要です。

ASPであれば初期導入コストを抑えられる一方、大規模カスタマイズは難しい場合があります。オープンソースはコミュニティによる拡張性が魅力ですが、バージョン管理やセキュリティ対応を怠るとシステムトラブルを引き起こすリスクがあるため、外注先の技術力が肝心です。

パッケージは、もともと完成されたシステムをベースに構築するため、低コストで導入でき、カスタマイズの際も相対的に短期間で対応可能なメリットがあります。また、導入後の運営や保守も比較的スムーズで、長期的に安定した運営を目指す企業には向いています。

もちろん、パッケージ化されているシステム自体が一定の機能を保持するため、独自の細かなカスタマイズが必要な場合にはフルスクラッチと差別化する必要がありますが、規模が適正であればコストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。

いずれの方法にしても、構築段階でセキュリティ面の確保は不可欠です。顧客が安心して利用できるサイトにするため、通信の暗号化や決済システムの安全性はもちろん、サーバーやデータベースの管理体制も確認しなければなりません。

さらに、構築後の保守やトラブルシューティングを迅速に行える体制が整っているかどうかも、外注先を選ぶうえでの重要なチェックポイントです。自社の運営方針や目指す顧客体験に合った構築方法を選ぶことで、長期的な運用コストや顧客満足度にもプラスの影響を与えることが期待できます。

商品登録(ささげ業務)

商品登録における「ささげ業務」は、撮影(さ)、採寸(さ)、原稿(げ)の頭文字を取った言葉で、EC運営において非常に重要なプロセスです。

魅力的な画像や正確なサイズ情報、わかりやすく心をつかむ商品説明を整えることで、顧客の購買意欲を高める効果が期待できます。外注先へ依頼すると、プロのカメラマンやライターが商品ページを作り込んでくれるため、仕上がりの品質向上が見込めるでしょう。

さらに、大量の商品を一気に登録しなければならないときにも、外注の強みが発揮されます。社内人員では追いつかないボリュームでも、経験豊富な外注先が短期集中で対応することで、サイトの立ち上げや商品追加をスムーズに行えます。

ただし、商品登録のクオリティが低いと、顧客が欲しい情報を得られず、離脱や返品リスクの増大につながる恐れがあるため注意が必要です。

たとえば、専門性の高い商品やファッション系のアイテムなど、詳細な寸法や素材感が大きく購買判断に影響するケースでは、情報の正確性と見せ方がとりわけ重要となります。

外注先とのやりとりでは、ブランドイメージに合わせた撮影スタイルや、商品特徴を訴求するライティング方針をしっかりすり合わせることで、ECサイト販売において大きな差別化にもつながるでしょう。

商品管理(在庫管理)

在庫を適切に管理できるかどうかは、ECサイトの売上や顧客満足度に直結する重要なポイントです。過剰在庫になれば保管コストや廃棄リスクが増大し、逆に在庫不足に陥れば販売機会の損失につながってしまいます。

こうした問題を回避するために、商品管理や在庫管理を専門の外注先へ任せる企業が近年増えています。外注先が持つシステムやノウハウを活用すれば、リアルタイムの在庫数把握や自動発注設定などが可能となり、効率的なサプライチェーンを構築できるでしょう。

さらに、注文データを自動的に反映させる仕組みがあれば、ヒューマンエラーのリスクも大幅に削減されます。

ただし、外注範囲を決める際には、どの時点で在庫数を更新するのか、返品された商品の再登録をどのように行うのかといった具体的なフローを明確化することが重要です。

加えて、自社でセールやキャンペーンを仕掛けるタイミングには在庫が急激に動くため、外注先とこまめに連絡を取り、品薄や売り切れが起きるリスクを事前に低減する対策を講じましょう。

商品管理を外注することで、社内人員がコア業務に集中できるだけでなく、在庫精度が上がり無駄なコストを削減できるという点で、経営効率にも大きな効果をもたらす可能性があります。

集客(マーケティング)

ECサイトを運営するにあたり、集客面での外注は非常に有効な手段です。

具体的には、SEO対策やリスティング広告、SNSマーケティング、メールマガジン、アフィリエイト施策など、多岐にわたる集客チャネルがありますが、それぞれ専門的な知識を要するため、社内だけで最適化を図るのは容易ではありません。

外注先に任せることで、最新のアルゴリズムや広告手法を取り入れながら効果的なマーケティング戦略を打ち出せる可能性が高まります。また、社内にマーケティング担当者がいる場合でも、外注先とノウハウを共有することで、チーム全体のスキルアップを図れる点も大きなメリットです。

ただし、効果を最大化するには、あらかじめKPIの設定や目標売上を共有し、成果を測定するための分析ツールを導入しておく必要があります。アクセス解析やコンバージョンデータをもとにして施策をPDCAサイクルで回すことで、投資対効果を見極めながら柔軟に戦略を変えることができるでしょう。

さらに、ブランドの世界観やターゲット顧客層に合わせたメッセージングを行うためには、外注先と密なコミュニケーションを取り、クリエイティブの方向性も丁寧にすり合わせることが望ましいです。

受注管理

受注管理とは、顧客からの注文を適切に処理し、在庫データと連動させながら出荷準備を行う一連の業務を指します。この業務は、ECの売上を確実に回収し、スムーズに商品を届けるための根幹部分であるため、ミスや遅延があれば顧客満足度が低下する大きな要因となります。

外注先に受注管理を任せることで、専用システムの導入や、熟練オペレーターによる効率的な対応が期待できます。特に繁忙期やセール時に注文が殺到した場合でも、外注先が柔軟な人員配置を行うことにより、顧客に迅速に商品を届けられ、機会損失を回避できるでしょう。

ただし、受注管理を外注するには、日々の受注情報をどのように共有するのか、返品・交換が発生した場合の処理フローをどうするのかなど、詳細な運用ルールを事前に確立しておく必要があります。

また、顧客データや売上情報を外注先と共有することになるため、セキュリティ面の確保や機密保持契約(NDA)も欠かせません。

コストを抑えるには、業務範囲を絞ることや自社システムとのAPI連携をうまく活用するなどの工夫も考えられます。

的確な受注管理はリピーター獲得にも直結するため、サイト規模が大きくなってきた企業にとって、外注のメリットは大きいといえます。

顧客サポート

顧客サポートは、購入前の問い合わせ対応から、購入後のフォローやクレーム対応まで幅広い業務が含まれるため、対応の質によってリピート率に大きな差が生まれます

たとえば、メール・チャット・電話といったマルチチャネルで質問を受け付ける場合、各チャネルで統一した回答方針を打ち出し、タイムリーに対応できる体制づくりが不可欠です。

顧客サポートを外注する最大のメリットは、プロのカスタマーサポートチームが対応することで、顧客満足度の高い応対を実現できる点にあります。さらに、多言語対応や24時間稼働など、自社では実現が難しいハイレベルなサポート体制を構築しやすくなるでしょう。

一方で、自社の商品知識やブランド理念を十分に理解してもらう必要があるため、外注先との研修やナレッジ共有が大切です。

問い合わせ内容を的確に扱うためのFAQ整備やスクリプトの準備など、初期段階での設定に時間をかけることがポイントになります。また、季節イベントやキャンペーンで問い合わせが急増するタイミングに合わせて人員を増やしたり、チャットボットを導入するなど、外注先の体制やIT活用力にも注目すると良いでしょう。

結果として顧客満足度が高まり、リピーターの獲得や口コミ拡散効果につながっていくはずです。

発送業務

発送業務の外注は、倉庫保管やピッキング、梱包から配送会社との連携までをトータルで任せるケースが一般的です。物流を専門とする業者のサービスを活用すれば、梱包品質や発送スピードを一定水準以上に保ちながら、コスト削減や作業負荷の大幅な軽減を期待できます。

繁忙期やセール時期に注文が急増しても、外注先が業務量に合わせて倉庫スペースや人員を調整してくれるため、企業側は臨機応変に対応する手間を減らすことができるでしょう。

特に、全国規模または海外にも配送する企業では、外注先が持つ運送ネットワークや越境EC向けの発送ノウハウが、配送クレーム低減や配送コスト最適化に役立ちます。

ただし、外注先との契約内容によっては、保管や梱包方法の指定に追加料金がかかる場合があるので注意が必要です。たとえば、商品に特別なラッピングが必要な場合や、温度管理が必要な商品を扱う場合には、対応可否を事前に確認しましょう。

また、在庫状況や配送ステータスをリアルタイムに把握できるシステム連携が整っているかどうかは、顧客満足度と運営効率を左右する大きな要因になります。発送業務をアウトソースすることで、自社は商品開発やマーケティングなど、より付加価値の高い業務にリソースを注力できるようになるでしょう。

自社で内製するか外注するかの判断基準

自社で内製するか外注するかの判断基準

ECサイト運営をすべて内製化するのか、一部あるいは全体を外注するのかを決める際には、自社のリソース状況、コストや予算、求められる専門性、セキュリティ面など多角的に検討することが必要です。

たとえば、社内にECの専門知識を持つ人材が豊富におり、十分な時間をかけられる体制があるなら、内製化によってコストを抑えつつノウハウを自社に蓄積していくのも有効な選択肢でしょう。

しかし、中小企業やスタートアップでリソースが限られている場合、重要度の高い業務から外注を検討することで、機会損失や品質低下を防ぎやすくなります。

ここからは、ECサイト構築や運営などの業務を内製するか、外注するか、その判断基準となるポイントについて解説します。

自社のリソース

自社のリソースを見極める際には、ECサイト運営に必要なスキルセットを社内で補完できるのか、あるいは適切に業務を振り分けられるだけの人員が確保されているのか、といった観点で検討することが重要です。

たとえば、運営開始当初は少ない商品数でスタートし、徐々に拡大していくビジネスモデルであれば、最小限のスタッフで内製化しつつノウハウを貯めていく戦略も可能です。

しかし、大規模な品ぞろえや注文数の急増など短期間での売上拡大を狙っている場合、社内スタッフだけでは膨大な商品登録や在庫管理、マーケティング施策に対応しきれず、運営業務全体が停滞してしまうリスクがあります。

また、既存の業務を抱える社員に新たなタスクを付加する場合は、負担増によるモチベーション低下や離職リスクも考慮しなければなりません。

社内の人材がECサイト構築やデザイン、マーケティングなどの専門スキルを持っていない場合には、研修やトレーニング、外部講習を受けさせる方法もありますが、即効性には限界があります。

こうした点を踏まえ、自社で無理なく運営できる部分と、専門的知識や大量作業が必要な部分を切り分けることが、リソース配分の基本的な考え方になります。結果的に、限られたマンパワーをコア業務に集中させるために、外注の検討が最適となるケースは少なくありません。

コストと予算

ECサイト運営で発生するコストには、初期構築費用、運用費、人件費、広告費、システム利用料、発送コストなど多岐にわたる項目が含まれます。

特に外注を考える際は、月額の固定費用だけでなく、成果報酬や追加作業に伴うオプション費用など、契約形態によって支払い方が変わる点を理解しておきましょう。

商品登録代行や在庫管理などを外部に任せれば、スタッフの人件費を削減できる一方、依頼先の作業クオリティを維持するためのディレクションコストが発生することもあります。

また、マーケティング施策では広告運用費用にプラスして外注先の手数料がかかるケースも多いため、費用対効果のシミュレーションは必須です。

長期的には、自社にノウハウを蓄積することで外注費を減らせる可能性もありますが、その場合は社内人員の教育費やツール導入費用を見込む必要があります。予算が限られている企業は、初期投資を抑えながらスタートし、段階的に外注範囲を拡げていく方法も選択肢となるでしょう。

大切なのは「安い外注≠最適解」という考え方です。短期的にはコストを抑えられても、サポート体制が弱かったり、運営ノウハウが乏しい業者に依頼すると、後々に追加費用が発生するリスクがあります。

総合的なパフォーマンスを見極めるために、複数の見積もりをとったうえで、初期費用とランニングコストをバランスよく比較・検討することが重要です。

業務の複雑さと専門性

ECサイト運営には、システム開発、デザイン、コンテンツ作成、マーケティング、物流管理、顧客対応など多面的な業務が存在します。これらのうち、特に専門性が高い領域に関しては、外注を活用することで効率化が図りやすいでしょう。

また、SEO対策やリスティング広告の運用は、最新のアルゴリズムや広告プラットフォームの仕様をキャッチアップできるかどうかが成果に直結するため、日々勉強し続けるリソースがないと難しいのが現実です。

さらに、取り扱い商材によっては法的規制や輸出入関連の専門知識が必要な場合もあるため、外注先が該当分野での実績や知識をどれほど持っているかを確認することが大切です。

自社で抱えるスタッフがこれらすべての知識を身につけるのは時間と労力がかかるうえ、作業ミスによるトラブルが生じれば信用問題にも発展しかねません。

専門性の高い作業だけを切り出して外注することで、全体の品質を高めながらリスクを分散し、社内スタッフの負担を軽減することが可能です。そのうえで、外注パートナーと綿密に連携しながら、社内にも必要なノウハウを少しずつ取り入れていく運営スタイルが理想的といえます。

セキュリティと機密保持

ECサイトでは、顧客の個人情報や決済情報など重要なデータを扱うため、セキュリティと機密保持は最も注意すべき要素のひとつです。

外注先に業務を任せる際には、まずセキュリティ関連の認証や資格(ISO 27001など)を取得しているかを確認すると、一定水準の管理体制が整っているかどうかを判断しやすくなります。

次に、機密保持契約(NDA)をきちんと結んでおくことで、外注先が得た顧客情報やビジネス情報を不正に利用したり、漏洩させたりするリスクを軽減できます。

また、データのやり取りの方法にも配慮が必要です。たとえば、クラウドシステムを利用する場合には、アクセス権限を最小限に設定する、通信経路を暗号化するなど、具体的な対策を盛り込みましょう。

さらに、万が一情報漏洩やセキュリティインシデントが発生した場合の対応フローや責任範囲、損害賠償の取り決めなど、事前に決めておくことでトラブル時の混乱を最小限に抑えられます。

外注先が定期的にセキュリティ監査や脆弱性チェックを実施しているかどうかも確認材料として有効です。

まとめ ECサイト外注先の選び方

まとめ ECサイト外注先の選び方

ECサイトを外注する際は、サービス内容・費用・サポート体制・実績・コミュニケーション能力といった多角的な観点で選ぶ必要があります。

たとえば、自社が外注したい業務範囲が明確であれば、その業務に特化した実績を持つ外注先を優先的に検討するとよいでしょう。

料金プランについては、固定報酬型・成果報酬型・複合型のいずれが自社の目標やキャッシュフロー管理にフィットしているかを見極め、契約前に細かい条件を確認することが不可欠です。

また、外注先との連絡頻度やレスポンスの早さ、提案力など、実際の運用中に重要となるコミュニケーション要素も軽視できません。特に、ECサイトは立ち上げただけではなく、その後の集客やサイト改善、在庫調整など継続的な運用が求められるため、長期的なパートナーとして信頼できるかどうかがポイントになります。

さらに、最終的には自社がECサイトを自走できるようにサポートしてくれるかどうかも大きな判断基準です。外注先が持つノウハウを吸収しながら、社内担当者のスキルアップを図ることで、運営コストを段階的に抑えつつ、専門的な部分だけ外注するハイブリッドな運営体制を築く企業も増えています。

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